岸野 美代子


  仕事上のお客様のお宅にお招きいただき、薔薇に出会ったのが私の恋の始まりでした。
お庭には、アーチいっぱいに愛らしいコーネリアが咲き誇り、たくさんのピエールドロンサールが、まるで花束をあしらえたようにローズマリーの生垣の上から優美な姿をのぞかせているのが私の目に飛び込んできました。傍に寄って、花びらの底から押し出されたように変化した薔薇のひとつひとつの美しい形と花色に見入り、あたり一面に漂う薔薇の香の中でたたずんだ私が、現在のような薔薇への熱い恋に発展しようとは思いもよりませんでした・・・。
  その年の平成11年秋に3本の薔薇を植え、次の年から今春までの2年間で60本の薔薇が我が家の庭に来たことで、その想いをお察しいただけると思います。
  春に蕾が膨らんでくると、開花を待つときめきで気持ちが高揚し、開花が始まると毎日朝一番に庭に出て薔薇たちと挨拶を交わし、美しい薔薇たちにまた会えた喜びを至福のなかで過ごします。薔薇への恋心の高揚から睡眠不足が重なり、とうとう救急車で病院へ・・・・。(仕事の疲れもあった・・・?) 家族・・「ほどほどに!」私・・「ハイハイ・・・」
 美しく咲いた薔薇をいとおしく手の中に包み込み、花びらの一枚一枚に見とれて立ち尽くし、時を忘れ、ため息をつく・・・・。そんな経験のある方は恋の病の始まりです・・・・。くれぐれも。気をつけて!!
  家のどの部屋からも、薔薇があたかも窓に描かれた絵のように映り、それでいて庭に出るとしっくりと他の草花と融和して自然を感じられるような「癒しの薔薇の庭造り」の夢を、熱い薔薇への想いと恋心で今日もめぐらしています。
薔薇に恋をして