ある日、偶然手にした梶みゆきさんの「バラの園を夢見て」。

 私が”薔薇”と出逢ったのは多分その時だ。
すっかりバラに夢中になった私は、本のタイトルの通りバラの園を夢見て、ひたすら苗を買いあさった。
そして、庭木が多く日当たりの悪い、バラにとっては最悪の環境の庭の隙間を見つけては、次々とバラ苗を植えていった。

「  薔薇と出逢う  」

秋のコーネリア、ソンブロイユ、ビショップ ダーリントンを切り花にして愉しむ


 あれから10年。
イレーネ ワッツもレディ ヒリンドンもコーネリアも老木ながら花を咲かせ続けている。
カミキリムシの被害にあい、相当なダメージを受けた株も何本もある。
日当たりの悪い庭のバラは、やはり花数が少ない。
少し貧相ではあるが、例えば、レディヒリンドンの2番花が咲く頃には、
杏やビワの実も色づき、花数の少なさを補ってくれている。


 今では私のバラ熱もすっかり冷め、ゆっくり今あるバラを可愛がろうという気持ちに落ち着いている。
新しいバラに挑戦する気持ちがなくなったことは、少々淋しくも思えるが、
”競わないバラ”と共に歩む人生も、また素敵ではないだろうか・・・・・
と勝手に自己満足する今日この頃である。

                                                                                           小坂 瑞恵